月島地域 支えあい、自分らしい街暮らしを語り合うワークショップ 3月23日(水)10時半 募集中
【地域社会】 - 2022年02月15日 (火)

写真(2018年9月9日 有明から晴海を望む)
まえがき> 中央区地域福祉計画をコーディネートされている、川上富雄教授の基調講演の後は、「見守り」「居場所」「地域活動への参加のきっかけをつくるには?」「支援を求めない方にアプローチするには?」、などのテーマに分かれたワークショップです。
月島地域 人・場所・組織・活動変化の情況・手掛かりは?
江戸時代の石川島・佃島から、明治・大正・昭和初期、昭和復興期から高度成長期、そして平成から令和へ。
埋め立てが進んでの町工場と勤め人の街から、高度成長期は国際展示場と築地から豊洲・東雲への流通地域、そして住宅地化が進んで、リバーシティ21から高層マンションへの大規模再開発が進んで、都心住宅地化が、長屋や低層マンショを再編しつつある地域では?
もう、昭和から見る江戸時代のような隔絶感を意識して、令和から見る月島地域は、昭和・平成生まれの多層な世代・生活スタイルのミルフィーユのようで、多世代が自然に交流することは望めないのでは?
今、コロナ禍中を超える先を考えるとき、通信・運輸・情報ネットワークが普及したスマホ(一人一人がコンピューターと通信ネット)を使い、分散した情報がデータとして蓄積活用され、AI/ロボティックスにより、ルーチンワークが代替えされ、働き方・住まい方が変わりつつあることを、前提に考える時期です。
近代化が、生産と消費のための合理的な機能分離都市を作り、地縁的な入会地が公共空間へ、不動産の個人所有制が私的空間内の聖域化を、世襲・大家族制から核家族化を進め、仕事を求めて流動する市民を増やしました。モノの消費から、養育・遊び・娯楽・介護・弔いまでサービス化された商品を購入して、労働時間を増やし・共稼ぎを増やし、独居・孤立を増やしてきました。
社会福祉制度は、措置からサービスへ介護保険制度導入期を境に、大きく変わり、保育・養育や遊び・スポーツも、制度内外のサービス化が進みました。労働時間と消費時間の間には、多様な人やコトに関わりあう生活が在ったはずですが、近代化の延長では、それをリクリエーション(再生産力の蓄積)としかとらえきれず、モノもサービスも水も空気も市場価格がついた商品となり、仮想世界まで商品化してゆく勢いです。
地域生活が地域福祉として、整理し・仕掛けをつくらざるを得ない時代の都市住宅地モデルがこの月島地域です。
今後、ルーチンワークがAI-ロボティックスに代替えしてゆくとき、人が育ち・創造しあい・老いを楽しめる、場や仕掛け・組織づくりへと、これまでの自治活動や遊び方をバージョンアップする時期に来ています。
絶えず新たな価値を求める人の欲望に応える創造性を育むのは、異業種交流やネット上の同種の集いばかりでなく、身の周りの多様な生活や遊びなど、意識下の心身と環境と人々と伴にするときに、多くあります。
近代が求めた意図できる生産性の作為的・合理的な活動に加え、無作為な生活の場や仕掛けづくりを、江戸から昭和にかけてのエッセンスから抜き出して、再構築してゆく時期です。
木造長屋、低層近代住宅の老朽化と再開発の進展で、中小マンションと大規模高層マンションの混在が続く。
晴海フラッグでは、千人単位での転入が続き、中心のコミュニティエリアは、自動車道路で十字に分断されている。
共用空間は、公園と水辺のテラス。晴海トリトンの広場・ロビー。公開空地の共用利用は進んでいない。
地域組織は、町会と性格の違う大規模マンションの自治会。非在住者住戸の増大で、マンション管理組合中心の地域管理。地域対象事業は飲食店・養育・育児・教室・介護・ランドリー・・・。物販は豊洲や銀座・日本橋エリアへ。
コロナ禍での、在宅ワーク・外出自粛で、通販・デリバリーなど、閉じこもる習慣がつき、他者を見かけ・気にする機会が激減。外出は、地元より広域へ。転入者が地域に愛着を持つ動機・手掛かりが少ない。生活サービスを消費し、協働・提供する動機も弱い。
公園・イベントでも、友達・世帯同士の新たな関わりは生まれにくい。今後、ルーチンワークの多くがAI/ロボット化してゆくとき、人が気づき合い・関わり合って・創発してゆく時代の子どもが育つ、多様な生活環境をどう整えるのか?共稼ぎで支える生活サービス消費が、バーチャルな生活へと向かい、地域性を喪失してゆかないか? ネットワークメディアを活用しながら、リアルな楽しみ合い・支え合いの仕掛けを、意図的に作る時期に来ているのかも。
月島地域の 地域福祉ワークショップは、3月23日(水)10時半から12時半、月島社会教育会館ホール
まちひとサイトも、取材・記録に向かいます。
参考記事:
・ 道路はもっと活用できる! 月島西仲通りの二丁目から、三丁目へのアーケードは、月島暮らしの文化を引き継ぎます
・ 晴海トリトンスクウェアは今年で15年 恒例の花絨毯は10月29日〜11月1日
・ 佃住吉講 祭りを支える作業が築き合う 自分達への誇り
・ ♪おとなりカフェ♪ もお馴染みがふえて、あなたも勝どきディルームで集いませんか?
・ どこでも、だれでも、”遊び心”を転がせる ボッチャ
・ 「僕の夢をかなえる場所は、この街と決めたから〜」 晴海タワーズ 二つの高層マンションの住み方、コミュニティの作り方
・ イクシバ!プロジェクト+バイオ!蝶育て! 手と間をかける楽しさが 都心街暮らしの新次元へ
・ リバーシティ21横の佃公園でもフリマ
・ 遊び心で楽しむ湾岸マンション対抗親子大運動会 湾岸ピック 2019
・ 街暮らしを愛しみ合う 勝どき枝豆プロジェクト じゃがいも収穫祭
・ 勝どき枝豆プロジェクト 公開空地で採れたじゃがいもで こども食堂
・ 佃の高層マンション コーシャタワーで、被災停電時の共用部照明訓練実施
・ 晴海 ビュープラザ、ガーデンプラザ 防災委員会を立ち上げ、自主的な震災対応安否確認訓練 開始
・ 「あれから8年」311直後から被災地支援を、続けてきた佃LOVES
本文>
3月23日(水)10時半から12時半、月島社会教育会館ホール





電子申請リンク先
主催:中央区 共催:社会福祉法人中央区社会福祉協議会
記録:まちひとサイト
あとがき>
大きな手掛かりは、コロナ禍・大災害への備えづくりが、近縁者との出会いと認め合いに。
大規模マンションでも、被災後一週間以上、上下水・飲食・廃棄物を自給できないで、近隣に頼らざるを得ない。疎開者が転出した後、窃盗・傷害・性犯罪などから、どのように地域生活を守り合うのか?
地域福祉生活は、先ず身の安全をどう確保し合うかの極限を意識しておかないと。
保険制度で担保された医療・介護サービスの隙間、労働収入差による生活困難、独居・共稼ぎによる収入の変動の大きさ、保育園から小学校まで、再編・統廃合・増設を繰り返して住まいから遊離進行、介護・見取も施設の場所次第。このままでは、保険の担保サービス、行政の税不足で、人でしか満たし合えない生活の満足度の低下。
80代までスマホ所有率が80%を超えた今、今後は、リアルな生活を如何にネット・コミュニケーションで補い、人と人でしかできない場や時間を大切にできるか? 高価格の都心空間は、所有者・管理者・利用者が、季節・日時に沿って、シェアし合って、有効利用度を上げ、地域で共感し合う共通の記憶の手掛かりを、モノや行事ばかりではなく、デジタル化して、書き込み・整理・活用をしてゆく仕掛けも必要でしょう。 京橋図書館と郷土資料館が同居する、「本のもり」と、月島図書館・日本橋図書館などのデジタル連携利用も、それぞれの地域の個性を高め、生活文化を顕在化させ、地域生活を豊かに・創造性を高めることになるでしょう。