fc2ブログ
トップページ | 全エントリー一覧 | RSS購読

最新記事

Latest comments

Calendar

09 | 2023/10 | 11
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

月別リスト

【記事記録】

<まちひとサイト>からのお知らせ

Mail form

Name:
Mail address:
Subject:
Body:

QR code

QR

’中央区新成人のつどい’を、’新成人を地域で迎える会’に

中央区新成人のとどいが、1月10日、ロイヤルパークホテルで開かれました。
今年のテーマは、Start 友情・大人・思い出

待ち合わせ再会 先生
映像:参加・再会・開場

映像:式典

パンフ表パンフプログラム
実行委員会区長祝辞来賓実行委員長 メッセージ乾杯
映像:二十歳のメッセージ

乾杯2乾杯京橋懇談風景抽選フォトスタジオ骨密度
映像:乾杯から懇談

映像:実行委員会・新成人の主張

所感>’成人式’ではなく’新成人のつどい’です。20歳から’友情・大人・思い出’が’Start’するにも訳があるようです。
 同じ中央区に住まっていても、近くの小学校を12歳で卒業して以来、8年ぶりの人が多かった。開場は、京橋・日本橋・月島としテーブルに集うのは、転入生が多い。同窓とも恩師とも地域の教育・青少年活動をされている来賓とも縁が薄いのは、受験至上という社会の体制。
 子ども達は物心つく前から、TV・コミック・ゲームなど広域のメディアに放り出され、ビルの町は中の気配は感じられず、地下鉄駅に直行して潜れば周りとの連続性は断ち切られ、広域社会の子どもマーケット対象として育っている。日々、来賓とも恩師と出会い・関わり合う機会は少なく、中学・高校・大学や就職と、親の知恵・職や立場を大勢は引き継がない。東京大都市圏から外へゆく人は少ないだろうが、地域に根を伸ばす手がかりがない。だから、実行委員会の結成が、地域の同年代や先輩と関わるStartである。高校生は受験生であって、米国のように模擬社会人の活動もできず、フランスのように個人として自己決定する要請もない。科挙制度輸入の名残か、狭い田畑を頼れない長男ばかりでなく、職業を継がない次男までが、立身出世を願われて、大学・就職・結婚を家族が支え、家族の安寧を期待される。階級社会の身分継承は明治維新で終り、財産継承も分け続けて3代続けば、財閥も解体され、大衆社会での資本の流動にさらされる。長子の家業相続による職能の継承もなく、儒教的な年長者・先祖を敬う基盤もない。ただ日々の親しさ・親子の縁の母系的な社会として、家族単位で流動し、家族散逸とともに、孤立を深める時代になっている。
 中央区は、江戸・明治・大正・昭和と日本の中央で居続けたが故に、重層的な経済・文化・生活を残している。近世から近代の商業化・広域化、業化・大量生産・大量販売、量から質・モノの差異から情報差異へと進んだ果ての文化差異を、地域生活の楽しみ・地域経済の原動力にしようとするなら、この重層的な地域の未来は明るい。この地域資産を記録・伝え合いアジアの国際化に添えるなら、所詮、貴族文化・階層文化であった米国大衆文化を越える、アジアの庶民文化のモデルになるだろう。コンパクトな街・広域との取引による富の集積・奉公人まで楽しめた舞台・芸能・伊勢金比羅参り。
 大人としてStartするこの若者達が、楽しみ・誇り・継承できる手がかりを、見える形、手の届く形で残してゆかないと、次の地域での’Start’は、老人の日になるだろう。来賓の言葉・実行委員の企画にも集中しないで、再会の歓びに、内輪の写真を撮り、ケータイでメアドを交換し続ける。村や町で育てたなら’成人式’と言えるだろうが、広域の教育市場・商業市場で育ったから、’新成人のつどい’なのだろう。大学受験よりも厳しくなっと報道される就職を控え、新成人の社会へのあこがれよりも、不安は強い。同じ地に育った同級生との’友情’さえも、’Start’できるのか、まだ就活のライバルなのか?
 地域生活・文化・経済を大切にする若者を迎える体制をづくりが進めば、地域で成人を迎える会になってゆくのではないか?祭への参加を呼びかけた二十歳の主張も、最後は、地域を支えている大人への期待で終わった。地域の環境保全や防災・危機管理などは、社会を意識しての行動なのだが、これもエコ・防災マーケットに見られているかもしれない。今、アジア国際化の波の中、地域を豊かにするのは文化経済力。人・モノ・情報が集中し続ける地域であることを、投げ返された新成人のつどいでもありました。

取材・記録> まちひと中央 藤井俊公

関連記事
トラックバック
トラックバック送信先 :
コメント